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18年経って理解できたこと。
私は今、バーテンダー協会に入会していないのですが、
今より18年くらい前から5年間は所属していました。
先輩バーテンダーに憧れ、
カクテルパーティーで腕を振るったり、大会にでたり。
私もそうなりたい!と、そんな姿を夢見て入会しました。
バーテンダー協会に入会してからは、
今まで知らなかった方々とも知り合えたり、
もちろん、念願のカクテルパーティーのお手伝いも出来たり、
それから、3年間ほどですがカクテルの大会にも積極的に参加しました。
今でもまだまだ世間知らずな事の多い私ですが、
その頃は今よりももっともっと、世間知らず。
ただ、その時の自分を全力で出し切っていたことだけは
今思えば、良かったなと思える一つですが、
そんな猪突猛進的な私なので、
思ったことというより、
「思い込んだら」周りの意見やアドバイスは聞けない。
そんな、人間でした。
ある時、先輩バーテンダーに
「大会ってな、みんな若い子は”勝つ”ことばかり気にするんだけどな、
もちろんそこを目指すってことはいんだけど、そればっかりになる子が多いんだ。
けど本当はな、”大会に出るってこと”に意味があるんだよ」
と、言われました。
先輩は「若い子」と範囲を広げた言い方をしてくださいましたが、
気を使ってくださいながらの、私に向けての助言だったのだろうなと
今になって思います。
あのときは、他人事のように聞いていました。
なんなら、自分は分かっていますと言わんばかりに。(;´Д`)
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でも、そんな私はというと「勝つ」ということにこだわり過ぎていて、
そうでなければ、自分には価値がないと思っていたんですね。
初めて出た倉敷の予選で私は3位をいただきました。
ただその頃は、協会に入って3年間は本大会には出場できないという決まりがあって、
私はここまでで終了。
(現在はジュニアなのかな?新人さん達が出場できる大会が存在しています)
けれど、入賞できたことで
調子に乗ってしまったのですね。
ただ・・そこから2年はかすりもしない、そして、理解されない・・・
そんな風に思い、負けては大泣きをし
という、そんな時代に突入しました。
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自分を受け入れられない時間はとてつもなく辛かったです。
とにかく周りのせいによくしていました。
「○○だからだめなんだ」
「○○さんじゃなければ、分かってもらえる」
今思い返すと、勝てない自分を肯定できるものを探してた。
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その頃、「おまえは図太い人間だ」と
勤めていたBARの上司に言われたことがあるんですが、
それは今になっては「本当だな」と認めているのですが、
だから、自分を守る為なのか?
それとは別にただメンタルが弱いのか?・・・
どっちもですね(笑)
・・・また、相当プライドも高かったのかな?
その葛藤や気持ちに耐え切れなくなり・・・と言うのは良い言い方ですが、
その感情と向き合うことが嫌で放棄しました。
蓋をしたと言ってもいいかもな?
もう見たくないし、味わいたくない。
そして、「退職」を決めていた30歳の時に
バーテンダー協会を辞めました。
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今から18年ほど前「勝ち」にこだわっていた私は
「勝つ」ことで、自分に価値を見出そうとしていました。
けれど、勝てない・・・だから、そんな情けない自分見たくないとなって
自分の感情に蓋をする。
それでも耐えれなくなったら、
その環境から身を引いて(逃げて)いました。
先輩の「大会に出ることに意味がある」は、全く理解出来ていなかった。
逃げて、逃げて、いろんなことから逃げた結果、
後悔が残りました。
けど、本当はどんな情けない自分でも、
ただそこに、存在し続けることに意味があるのだと
最近になって気づかされました。
何かに必死になってこだわらなくても
勝てなくても
その時、一生懸命向き合っていた現実だけで、
十分なほどに価値はありました。
この18年間に私が経験した全てのことに意味があった。
それを気づかせてくれたのは、今まで関わってきてくださった、全ての人と出来事です。
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どんな不器用な自分でも、それは唯一の私。
そんな自分を大切に
ここに存在し続けたいと思います。
皆さまに「ありがとうございます」が届きますように。
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最後まで読んでくださって
ありがとうございました。
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太田 優子