新型コロナウイルス感染症対策についての取り組み

岡山県倉敷市阿知2-11-23 横溝ビル3F

TEL/FAX 086-422-3960

OPEN
月〜金 19:00~0:00
土・祝前日 19:00〜2:00

CLOSE
水曜日/日曜日

Blog

マスターのひとりごと

Blog

18年経って理解できたこと。

 私は今、バーテンダー協会に入会していないのですが、
今より18年くらい前から5年間は所属していました。

先輩バーテンダーに憧れ、
カクテルパーティーで腕を振るったり、大会にでたり。
私もそうなりたい!と、そんな姿を夢見て入会しました。

バーテンダー協会に入会してからは、
今まで知らなかった方々とも知り合えたり、
もちろん、念願のカクテルパーティーのお手伝いも出来たり、
それから、3年間ほどですがカクテルの大会にも積極的に参加しました。

今でもまだまだ世間知らずな事の多い私ですが、
その頃は今よりももっともっと、世間知らず。

ただ、その時の自分を全力で出し切っていたことだけは
今思えば、良かったなと思える一つですが、
そんな猪突猛進的な私なので、
思ったことというより、
「思い込んだら」周りの意見やアドバイスは聞けない。
そんな、人間でした。

ある時、先輩バーテンダーに
「大会ってな、みんな若い子は”勝つ”ことばかり気にするんだけどな、
もちろんそこを目指すってことはいんだけど、そればっかりになる子が多いんだ。
けど本当はな、”大会に出るってこと”に意味があるんだよ」
と、言われました。

先輩は「若い子」と範囲を広げた言い方をしてくださいましたが、
気を使ってくださいながらの、私に向けての助言だったのだろうなと
今になって思います。

あのときは、他人事のように聞いていました。

なんなら、自分は分かっていますと言わんばかりに。(;´Д`)

でも、そんな私はというと「勝つ」ということにこだわり過ぎていて、
そうでなければ、自分には価値がないと思っていたんですね。

初めて出た倉敷の予選で私は3位をいただきました。
ただその頃は、協会に入って3年間は本大会には出場できないという決まりがあって、
私はここまでで終了。
(現在はジュニアなのかな?新人さん達が出場できる大会が存在しています)

けれど、入賞できたことで
調子に乗ってしまったのですね。

ただ・・そこから2年はかすりもしない、そして、理解されない・・・
そんな風に思い、負けては大泣きをし
という、そんな時代に突入しました。

自分を受け入れられない時間はとてつもなく辛かったです。

とにかく周りのせいによくしていました。

「○○だからだめなんだ」
「○○さんじゃなければ、分かってもらえる」

今思い返すと、勝てない自分を肯定できるものを探してた。

その頃、「おまえは図太い人間だ」と
勤めていたBARの上司に言われたことがあるんですが、
それは今になっては「本当だな」と認めているのですが、

だから、自分を守る為なのか?

それとは別にただメンタルが弱いのか?・・・

どっちもですね(笑)

・・・また、相当プライドも高かったのかな?

その葛藤や気持ちに耐え切れなくなり・・・と言うのは良い言い方ですが、
その感情と向き合うことが嫌で放棄しました。

蓋をしたと言ってもいいかもな?

もう見たくないし、味わいたくない。

そして、「退職」を決めていた30歳の時に
バーテンダー協会を辞めました。

今から18年ほど前「勝ち」にこだわっていた私は
「勝つ」ことで、自分に価値を見出そうとしていました。
けれど、勝てない・・・だから、そんな情けない自分見たくないとなって
自分の感情に蓋をする。

それでも耐えれなくなったら、

その環境から身を引いて(逃げて)いました。

先輩の「大会に出ることに意味がある」は、全く理解出来ていなかった。

逃げて、逃げて、いろんなことから逃げた結果、
後悔が残りました。

けど、本当はどんな情けない自分でも、
ただそこに、存在し続けることに意味があるのだと
最近になって気づかされました。

何かに必死になってこだわらなくても

勝てなくても

その時、一生懸命向き合っていた現実だけで、

十分なほどに価値はありました。

この18年間に私が経験した全てのことに意味があった。

それを気づかせてくれたのは、今まで関わってきてくださった、全ての人と出来事です。

どんな不器用な自分でも、それは唯一の私。

そんな自分を大切に
ここに存在し続けたいと思います。

皆さまに「ありがとうございます」が届きますように。

最後まで読んでくださって

ありがとうございました。

太田 優子






ページトップへ戻るボタン